Archive for '民族・歴史・生活'

使い方には二つの流れがある。

第一は、文明と文化は連続したものであり、都市化、高度の技術、社会の分化、階層の分化を伴う文化を文明とする。

各文化、各文明はそれぞれ独自な個別性と独自性をもちつつ地球上に多元的に存在し、地球上の部族文化は大勢として前近代的都市文明へ、さらに近代的都市文明へ移行したとされる。

この考え方は、第二次世界大戦後に文化人類学が普及するにつれて日本でも一般化した。

他方、第二は、戦前から日本に普及している考え方である。

これは、文明と文化を連続したものではなく、かえって対立したものとしてとらえ、精神的所産を文化、物質的所産を文明とする。

極端な粗さを伴う大範疇は、「文明」に属すると意識する人々による、文明対未開という二項対立思考に基づく人間分類の端的な例である。

とくに「地理上の発見」を契機とした西欧人たちに、この傾向が顕著にみられたのであり、また時代をさかのぼって古代ギリシア人が使ったバルバロイということばは、言語の通じない異民族への蔑視の観念に基づいていたらしい。

また、中国においては古代の南蛮、北狄をはじめ蛋民などのように、人間以下の存在である獣や虫の意を加えて、周辺の異民族の名称を表した文字が、何千年にもわたって用いられた。

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